Uncategorized

和精油 クロモジ

aromashukan4
Yasutomo
Yasutomo

古来から、日本の暮らしに息づいていた黒文字。

その香りは、爽やかさの中にあるスパイシーさ、さらに甘いウッディ感、そして優しい森林の香りを併せ持つ、穏やかな香りです。

クロモジの基本データ

学名 Lindera umbellata

”Lindera”は、スウェーデンの植物学者

”umbellatta”は、傘(umbrella)から来ていて、クロモジの黄色い花は傘が開くように咲く

原産地 日本 (固有種)

科名 クスノキ科

抽出部位 枝葉

抽出方法 水蒸気蒸留法

ノート ミドル

クロモジ(黒文字)は、日本の固有種で、細めの枝の落葉低木で、山間部の湿潤な土地を好みます。

枝を傷つけると、クロモジの香りがフワッと広がります。

”黒文字”の名の由来には諸説あります。

緑色の若い枝の黒い点々模様が、文字を書いたように見えることから黒文字となった説や、室町時代の宮中の女房言葉で、語尾に「モジ」をつける習慣があり、黒文字が黒い実をつけることから、黒文字となったという説があるようです。

クロモジとローズウッド

クロモジと同じ、クスノキ科のローズウッド。

一躍有名になったきっかけが、シャネルのNo.5という香水。

ローズウッドの、フローラルで甘い香りの成分であるリナロールを含む、No.5。

香りの世界に革命をもたらしたと言われ、これを機に、こぞってどのブランドもローズウッドに注目。

大量伐採につながり、絶滅を危惧され、ワシントン条約において、輸入出の禁止、アロマ抽出用の伐採も禁止されました。

さて、ここで同じ祖を持つクロモジ。

大陸が一つだった大昔、アマゾンから一部が北上し日本にたどり着いたクロモジ。

そこには針葉樹が占領していた。

ローズウッドのように大きく育つことは出来ず、細く小さくなり、柔らかい香りに進化してきたと言われています。

ローズウッドの主成分はリナロール(80〜90%)。

クロモジの主成分はリナロール(10〜60%)、リモネン、1,8-シネオール、α-ピネンなど。

そして、同じクスノキ科で、リナロールを多く含むクロモジは世界から注目され始めているのです。

クロモジの活用

歴史的文献から、クロモジは1000年前の平安時代から、屋敷の柴垣で使用されていたことは間違い無いでしょう。

「大嘗祭』(新しい天皇が即位後初めて行う特別な新嘗祭)の儀式に、クロモジの小柴垣に熱湯をかけて、その香りが広がる中、祝詞をあげることをされるようです。

そうなると、大嘗祭が始まった7世紀末頃から、そのようにクロモジは活用されていたと思われます。

何より、クロモジが有名になったのは、「黒文字楊枝」。

茶道の世界で、客人をもてなす菓子に添えられました。

黒文字の楊枝は、爽やかで上品な香りに加え、抗菌性も備えていたので、もてなしの心は楊枝一つにも宿っていたのでしょう。

江戸時代には、黒文字の先を細かく割いて歯ブラシとしたり、枝葉を香袋にしたりと使われていたようです。

その後は、枝葉を刻んで煎じて、胃腸の不調に飲んだり、煎汁で皮膚洗浄や虫刺されに使われていました。

現代の活用法

クロモジの効能が明らかになってきて、クロモジのスキンケア製品、くろもじ茶、クロモジ飴、クラフトジンやクラフト焼酎の材料に採用されたりと、人気は高まっています。

クロモジ茶は私も愛飲しておりまして、お茶として飲むのはもちろん、残った茶葉を精油を足して湯船に入れたりしています。

さらには最後は肥料としても使えるようで、無駄にならないのが魅力的です。

そして、精油が抽出されると、さらに活用場面は増えていきました。

芳香浴、アロマトリートメント、入浴などなど。

ただ、クロモジ精油は、なかなか高価なんですよね。

水蒸気蒸留法で抽出されるにですが、収油率がとても低く、また植林の困難さが希少性の一因になり、価格も高くなってしまうのかなと。

しかし、抽出時にできる芳香蒸留水は、手に入りやすい価格なので、おすすめです。

クロモジ精油のおすすめの使い方

クロモジの面白いところで、鎮静効果がある一方で、集中力を損なわないと証明されています。

鎮静作用はだいたい眠気も誘われちゃうんです。

心を落ち着かせたい時、集中したい時に芳香浴をおすすめします。

もちろん心がざわついて眠れない夜にも、使えますね。

抗菌作用、去痰作用、血行促進作用、皮膚軟化作用などあり、風邪のケア、肩こり、スキンケアや水虫のケアにも役立つと言われています。

なかなかの万能ぶり。

私はクロモジの芳香蒸留水はよく使います。化粧水として使ったり、頭皮ケアで頭皮にスプレーしたり、空気の清浄として空間にスプレーします。

くろもじ精油は高価なので、やはり特別な日やご褒美の日に使わせていただいてます。

仕事で緊張する事がある時、香りをインへーラーやスプレーで持ち歩いて、ここぞと思うときに、香りと一緒に深呼吸します。そして、よく頑張った日の夜や、時間のあるご褒美デイは、入浴時に使うことが多いです。

【参考文献】

・稲本正(2021).『日本の森のアロマ〜人と地球の未来を結ぶ〜』.世界文化社

ABOUT ME
Yasutomo
Yasutomo
IFPA認定アロマセラピスト/訪問看護師/ブロガー
アロマをより身近に、生活の一部になって欲しいという思いで、京都市を中心に活動しています。

アロマセラピーの力や使用方法をできるだけ多くの人に伝えるため、アロマに関する情報発信、訪問アロマセラピストとしてトリートメント、アロマについての相談やアドバイス、出張アロマ教室など様々な活動を行っています。
記事URLをコピーしました